音楽を長く続けるために、私が大切にしている3つのこと
曲を作っていると、「うまくできない」「続ける意味があるのかな」と感じる瞬間が、誰にでもあると思います。私も例外ではありません。制作が止まってしまったり、思うような結果が出なかったり、SNSで他の人の活動を見て落ち込むこともあります。
それでも、音楽をやめなかったのは、「音を作る時間」そのものが、私にとってかけがえのないものだからです。
今日は、そんな私が音楽を長く続けるうえで大切にしている 3つのこと をお話しします。
1. リラックスした状態で作る
リラックスした状態で作った曲の方が、なぜか周りの反応も良いことが多いです。あんまり気合を入れすぎず、心の向きに沿って音を重ねていく方が、自分には合っているように感じます。
「できたらグッド。できなくてもいい。」そんな気持ちを保つことが、実はとても大事です。たとえば、私の曲「Hoshikage -星影-」では、「自分自身を癒す曲を書きたいな」と思って作り始めたとき、ふと「星」をテーマにしようと決めた瞬間、音色選びがすっと決まりました。テーマが見えた途端、迷っていた要素が自然と整理されていったのです。
作曲は、気合よりも“心の状態”で結果が変わる不思議な作業です。クリエイティブな流れは強制されるものではなく、ふとした気づきの中で生まれることが多いのです。だからこそ、肩の力を抜いて、音に身を委ねることを大切にしています。
実践ポイント:
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週に1回、自宅ではない場所(カフェ・公園など)で作業してみる
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制作前に「5分間だけ深呼吸」して頭をクリアにする
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作業時間を「1時間以内」に制限して、だらだらせずに打ち込む
2. 音楽以外の「好き」を見つける
実際に作業するのはデスクの上ですが、それだけでは曲作りはなかなかうまくいきません。長く続けていると、机に向かっている時間よりも、「音楽から離れている時間」のほうが大切に思える瞬間が増えてきました。
読書や散歩、旅に出ること。あるいは、いつもと違う場所でコーヒーを飲むこと。そんな普段とは少し違うアクションから、思わぬインスピレーションをもらえることがあります。私の場合は、コーヒーを淹れる時間がとても穏やかで好きです。豆を挽く音や、お湯を注ぐときの香りの変化を感じていると、頭の中が少しずつリセットされていく。その感覚が、気づけば音作りのリズムにもつながっていました。
「音楽だけを頑張る」のではなく、「音楽以外の好きな時間を持つ」。そのバランスを取れてくると、無理なく長く続けられるように思います。
実践ポイント:
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1週間に1日は「作曲しない日」を作って、読書・散歩・映画などを楽しむ
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新しい趣味を1つ始めて、音楽とは違う視点を持つ
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作業部屋の外で5分間だけ好きなこと(コーヒー、植物の世話など)をする
3. 比べる相手を「他人」から「自分」にする
これは一番難しい課題かもしれません。SNSが広がった今、誰かの活動をすぐに知ることができる時代です。同じように音楽をしている人の投稿を見て、「うまくいっているな」と感じると、自分が停滞しているような気持ちになってしまうことがあります。しかし、それは自然な感情です。大切なのは、その感情に押しつぶされないように、比べる相手を“他人”から“昨日の自分”に変えることです。
昨日よりも、1週間前よりも、少しでも前に進めたことを見つけてあげる。「昨日はできなかったことが今日はできた」「新しい音色を見つけた」「短くても1曲完成させられた」。そうやって自分を肯定していくことが、長く続けるための一番の支えになると感じています。
実践ポイント:
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制作記録を1日1つだけでも書く(例:「今日はベースラインに新しいフィルを入れた」など)
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SNSやブログのフォロー数・いいね数ではなく、自分の「進歩」をログに残す
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月末に「今月できたこと3つ」を振り返る時間を作る
終わりに
音楽を続ける理由は人それぞれですが、それが「生活の中にある自然な行為」になったとき、きっと長く続けられるのだと思います。結果を追うよりも、音と向き合う時間を味わうこと。焦らず、立ち止まってもいい。その先に、また新しい音が生まれてくるからです。
今日も自分のペースで、音を紡いでいきましょう。

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