曲作りがマンネリ化したときに試したい、アイデアを広げる5つの方法
長く曲を作っていると、どうしても似たフレーズやコード進行ばかりになってしまうことがあります。いわゆる「マンネリ化」です。自分では「もっと新しいことをやりたい」と思っても、つい安心できるパターンに頼ってしまうものですよね。
しかし、マンネリは決して悪いことではありません。むしろ、自分自身が持っているパターンを見直し、「次の一歩」を考えるきっかけになります。特に、アンビエントやエレクトロニカを手がける方にとって、少しの変化が作品の世界観を大きく変えることがあります。
この記事では、私自身が実践してきた5つの具体的な方法を紹介します。短時間で取り入れられる工夫なので、次の曲制作にぜひご活用ください。
1. 使い慣れたコード進行に安心しすぎない
長年作曲をしていると、どうしても馴染みのコード進行に頼りがちです。例えば、自分の場合「Am‑F‑C‑G」をベースに曲を構築することが多く、安心できる反面、類似した雰囲気の楽曲が並んでしまうことがありました。
解決策
-
他ジャンルをコピーしてアレンジ
-
スケールを変えてみる(ペンタトニック→フリジアン、ドリアンなど)
-
転調のタイミングを意図的にずらす(例:8小節目で+2半音、ドラムだけ先に変化)
少しの変化でも、インパクトのある響きに変わります。「使ったことのないコード進行×2」をまず1曲だけ試してみるのがおすすめです。
2. 喫茶店や外で作業してみる
自宅やいつもの作業場所では、どうしても同じパターンに偏りがちです。
外の環境で作業することは、新しい刺激を得る有効な方法です。
実践例
-
BGMのあるカフェで、普段作らないリズムやコード進行を試す
-
雨音や街のざわめきを録音して曲に取り入れる
-
制限時間30分で直感的にフレーズを作る
外の環境は偶然のアイデアを生みやすく、マンネリ打破に効果的です。
3. 本やネットで積極的に調べる
使い慣れたフレーズに頼りすぎると、新しい表現は出にくくなります。他の作曲家やジャンルの情報を取り入れましょう。
具体例
-
YouTubeでコード進行や作曲解説をチェック
-
作曲関連のブログや書籍でアイデアをメモ
-
サンプルパックやDAWプリセットで普段使わない音色を試す
情報はそのままコピーせず、自分の曲に合う形でアレンジすると価値が高まります。
4. 制作の順序を変えてみる
普段の作曲順(ドラム→ベース→メロディ)を変えてみると、新しい発想が生まれます。
実践例
-
メロディから作って曲を構築
-
ベースラインだけ先に作ってコードやドラムを追加
-
ループ素材を組み合わせて展開を考える
順序を変えるだけで、今まで出なかったコードやフレーズが自然と生まれることがあります。
5. 制限を設けて作る
制限は創造性を広げる強力なツールです。「音色は3種類だけ」「8小節以内で完成させる」など、ルールを設けて作ってみましょう。
実践例
-
1音色のみで作曲 → シンプルでも奥深いフレーズに集中
-
ドラムやベースは既存ループのみ → メロディやハーモニーの工夫に注力
-
30分でフレーズ完成 → 迷わず直感で作る
制限は自由の邪魔ではなく、むしろ曲の個性を引き出します。
まとめ
曲作りのマンネリ化は、決して悪いことではありません。むしろ、新しい工夫や習慣を考えるチャンスです。
次にできる3つのアクション
-
「習慣を変える」→ いつもの作業部屋以外で1セッションだけ作業してみる
-
「スケール/コードを変える」→ 次の曲の冒頭8小節で普段使わないスケールを試す
-
「外部インプット」→ 日常音1種を録音し、リズムや雰囲気に取り入れる
今日からできることをひとつ取り入れて、また新しいアイデアを楽しんでみてください。
あなたの次回作が、さらに自由で表現力豊かなものになることを願っています。

コメント
コメントを投稿