曲の構成を考えるときに意識していること ― 音の物語を紡ぐ

こんにちは、poco moonです。
今日のテーマは「曲の構成を考えるときに意識していること」です。

私は曲を作るとき、最初の段階では全体の構成まで深く考えません。まずはピアノやシンセでメロディやモチーフ、コード進行をスケッチのように描き、音の断片を集めていきます。そこから少しずつ、「この曲はどんな風景を描きたいのか」「どんな流れで聴かせたいのか」が見えてきます。

構成を考え始めるのは、その“音のかけら”が形になり、曲の全体像が頭の中で少しずつ立ち上がったタイミングです。イントロからアウトロまでの組み立て方で、曲の印象は大きく変わります。メロディや音色の選び方と同じくらい、構成は音楽の“ストーリーテリング”に深く関わる大切な要素だと思っています。


イントロはシンプルに、でも印象的に

イントロはその曲の“第一印象”です。ここで聴く人の興味を引けるかどうかで、最後まで聴いてもらえるかが決まることもあります。私はできるだけ長くならないように意識しています。ピアノのコードだけで始めたり、4つ打ちのハイハットやバスドラのリズムだけで空気感を作ることもあります。

大切なのは、最初の数秒で「おっ」と思ってもらえること。派手さではなく、“これから何かが始まりそう”という期待感を作ることです。音を詰め込みすぎず、空白を活かしたイントロにすることで、聴き手の想像力を引き出せます。

実践ポイント

  • イントロは30秒以内を目安に短くまとめる

  • 最初の和音やリズムで曲の雰囲気を象徴させる

  • 空白を残すことで、次に入るメロディがより引き立つ


足すだけでなく“引く”構成の魅力

多くの曲では展開に合わせて楽器やハーモニーを重ねます。私もその方法はよく使いますが、最近は“引く構成”にも魅力を感じています。

例えば、1回目の展開が終わったタイミングでベースを抜いてみると、音の厚みが一瞬消え、メロディが浮かび上がって聴こえます。その後で再びベースやパッドを加えると、同じ構成でも新鮮な印象が生まれます。

音を足すのは簡単ですが、引くことには勇気がいります。しかし、その“間”にこそ音楽の深みや余白が生まれるのです。特にアンビエントやエレクトロニカでは、静と動のバランスを意識することが、曲の魅力を左右します。

実践ポイント

  • 展開の途中であえて一部の楽器を抜く

  • 音の抜き差しで聴き手の注意を誘導する

  • “余白”を作ることで、再び入る音のインパクトを高める


構成の流れ=小さな物語

曲の構成を考えるときは、ひとつの物語を作るような感覚で取り組みます。最初は穏やかに始まり、途中で感情が動き、最後に静かに終わる――そんな「心の流れ」を音で描くのが理想です。

印象的に終わるために、私は一音だけ“雫のようなキラッとした音”で締めることがあります。ピアノやグロッケン、ベルを使い、静かな中に小さな光を残すイメージです。最後の1秒まで気を抜かず、余韻の美しさを大切にしています。

実践ポイント

  • 終わり方にワンポイントのアクセントを置く

  • 余韻を意識して音量や残響を調整する

  • メロディを少しだけ伸ばすことで、曲全体の“物語感”を強調


構成を考える=音を演出すること

DTMで作曲をしていると、どうしても“音を作ること”ばかりに意識が向きがちです。しかし構成を整えることは、映画やドラマの演出に近い作業です。

場面が変わる瞬間、音の切り替え方、登場する楽器の役割――それらすべてが、聴き手にとっての「物語の流れ」を形作ります。曲全体を通して聴いたとき、自然に空気が流れるように。音が語りすぎず、でも感情をしっかり伝えられるように、一音一音を組み立てています。

実践ポイント

  • 曲の“シーン”ごとに登場する楽器や音色を整理する

  • 展開の切り替えポイントに視覚的イメージを持つ

  • 一度通して聴き、流れの違和感をチェックする


まとめ

曲の構成を考える作業は、音に命を吹き込む工程です。

  • イントロでどんな空気を作るか

  • どこで引き、どこで盛り上げるか

これらを丁寧に積み重ねることで、曲はただの「音の集合」ではなく、“ひとつの物語”として聴き手に届きます。

曲作りに行き詰まったときは、一度構成の流れを見直すのがおすすめです。新しい発見やアイデアが、必ず見つかるはずです。

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